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アロエの効き目(概要)

アロエは、紀元前の昔からクスリとしての効果が認められ、世界中で栽培され、利用されてきました。
日本では葉が細くて長いキダチアロエが有名で、太平洋岸の暖かい地方で自生したものや栽培品が見られます。アロエは日本でも家庭で愛用され、内服に(食べたり、飲んだり)外用に(塗ったり貼ったり)と使われていたようです。アロエは、その有用性から別名「医者いらず」とも呼ばれています。

主にアロエの効果がある、と言われているのは次のような症状です。

  • 軽い火傷
  • 擦り傷、切り傷
  • 虫刺され
  • 湿疹、かぶれ
  • 打ち身、捻挫
  • 日焼け
  • 肌荒れ
  • 抜け毛
  • 便秘
  • 胃弱
  • 更年期等の不快感
  • 血圧の多少の不安定
  • 糖尿の注意が必要と思われる場合

アロエ利用の注意事項

アロエの副作用は「日本薬局方」に『大量の服用は腹部の仙痛と骨盤内の臓器の充血を起こすので、妊娠時、月経時、腎炎、痔疾の場合などには注意を要する』とあります。日本薬局方のアロエ(局方アロエ)は、アロエ葉汁を乾燥させた塊で、この成分の濃さは、日本で一般的に栽培されているキダチアロエの乾燥葉の20倍の成分になります。乾燥葉は植物そのものの生葉の20分の1の重量ですから、局方アロエの成分の濃さがお分かり頂けると思います。

キダチアロエの使用では、副作用はあまり問題が無いと思われますが、気をつけることは必要です。以下のような点に注意してご利用ください。

飲食で利用する場合

きれいに水洗いした葉の両側にあるトゲを取り除いてから利用してください。使用量は通常生葉で大人1日分15gが目安です。乾燥葉やその粉末は、生葉に比べると4~5%の重さですから0.6g位が大人の1日量になります。ただし、初めてお使いになるときは少ない量から利用してください。また、緑の葉皮の部分に強い成分がありますから、皮を取り除いて利用すれば「働き」はやわらかくなります。更に、空腹時よりも食後のほうが「働き」は抑えられます。特に変わったことがなければ、トゲだけを取り除いた緑の皮付きの葉を空腹時に飲食することが一般的な利用法です。
アロエは大量に飲食しますと、子宮内に充血を起こすことが有ります。生理中の方や妊娠中の方は利用を避けてください。
また、キダチアロエ中のカリウム量は、生葉100g中に約100mgです。アロエの一日の使用量は約15gですから一日に摂取するカリウム量は約15mgになります。ご了解の上で使用量をお考え下さい。

外用で利用する場合

内服の場合と同様、きれいに水洗いした葉の両側のトゲを取り除いてから利用します。
人によってはアロエのシュウ酸カルシウムの作用によって、ちくちく感じたり、ひりひり感じたりすることがありますので、あらかじめパッチテストを試してから利用するのが理想的です。
※パッチテストの仕方
二の腕の内側に直径1cm位の大きさに塗り、それぞれ30分、12時間、24時間後に発赤していないことを確認します。赤くなるようであればその時点で使用を止めましょう。
皮膚の敏感な人は、飲食する場合と同様に、葉の皮を取り除いた葉肉のみから始めます。問題がなければ絞り汁の上澄み液、更に絞り汁、生葉そのものと順に強いものに変えてゆきます。これが一番安全に利用する近道です。

シュウ酸カルシウム

針状結晶で肌を刺激します。山芋等にも含まれています。
一つの大きさは約0.02mmです。
1円玉の1000分の1の大きさです。

アロエの種類

アロエはユリ科にふくまれる多肉植物の仲間(属)です。熱帯で繁殖する常緑の多年草で、アフリカに広く分布しています。日本では「アロエ」とそのまま呼ぶことが多いのですが、実はその種類は300種とも400種とも言われており、茎の無いものや、20m以上の高さになるものまで様々です。日本でよく知られているのはキダチアロエとアロエベラです。ここではこの2つについて解説します。

キダチアロエ

日本では、普通アロエと言えばキダチアロエを指し、古くから観賞用、薬用、食用として栽培されてきました。学名は「Aloe aruborescens」と言いますが、「aruborescens」とは“木のような”とか“木の性質をもった”というような意味で、まさに「木立アロエ」になるわけです。アロエはもともと高温乾燥のかなり厳しい気候の風土に育つものですが、キダチアロエは日本の風土に合うようで、家庭でも積極的に栽培されています。特に伊豆半島南部は、見事なキダチアロエの畑や生垣で知られています。(キダチアロエ料理をメインにした民宿もあるそうです。)葉が細く、食べると苦味が強いのが特徴です。

アロエベラ

アロエベラはキダチアロエとは異なり、樹木状にはならず地面からすぐに葉を立ち上げます。学名は西インド諸島のバルバドス島から名づけられたAloe barbadensis(アロエ バルバデンシス)で原産地は地中海沿岸です。葉が大きく、葉肉も厚いため食用としてよく利用されます。最近ではその食感が好まれ、砂糖漬けやヨーグルト、ジュースに加工され利用されています。現在日本に輸入されているアロエベラ製品は葉肉のみを使ったものだけで、葉っぱの皮の部分が含まれていないので、植物性フェノールとよばれる成分は含まれていません。また、アロエベラはアメリカやヨーロッパ各国の薬局方の基原植物として規定されています。寒さにはキダチアロエよりも弱いので、温室栽培のほうが安全です。

キダチアロエ
キダチアロエ 葉の大きさ幅5cm、厚さ1.5cm、長さ40cm
アロエベラ
アロエベラ 葉の大きさ幅10cm、厚さ4cm、長さ100cm

※ 環境により個体差があります。

  • キダチアロエ キダチアロエ
  • キダチアロエ アロエベラ

植物そのものの成分的には両方とも大差は無く、それぞれの自生地でどれも民間薬として賞用されています。

葉の大きさが相当違うことがわかりますね
上から、アフリカーナ、アロエベラ、キダチアロエです。

薬用アロエ
喜望峰蘆薈 (きぼうほうろかい)A.africana Mill (アフリカーナ)
別名: 帝錦 (みかどにしき)
日本薬局方アロエの起源植物のひとつ、医薬品に使用される。高さ2~4mで樹形は直立して葉(長さ65cm、幅12cm)を放射状につける。花は黄色~橙黄色
猛刺蘆薈 (もうしろかい)A.ferox Mill (フェロックス)
別名: 青鰐 (あおわに)
日本薬局方アロエの起源植物で医薬品に使用される。高さ1~3m、普通分岐しない。葉の長さは60cm幅15cm。花は赤色で、花茎は基部で分岐し、高さ約1.2m。

・医薬品で日本薬局方に起源植物として収載されているのは、 アロエフェロックス(A.ferox Mill)又はこれと アロエアフリカーナ(A.africana Mill)又は アロエスピカータ(A.spicata)との雑種となっています。これらはアロエの起源種で、雑種を作りやすい種類です。

小型アロエ
黒太刀 (くろたち)A.cryptopoda Bak (クリプトポダ)
観賞用で無茎。葉は40~50個が直立し、剣状披針形で長さ90cm、緑灰色~青緑色。葉の縁に三角形赤褐色2mmの鋭い針を持つ。花は約4cmで黄色。下から開花し、徐々に上に向かって咲いていく。
千代田錦 (ちよだにしき)
Aloevariegata(バリエガタ)

径10cm。無茎。葉は暗緑色で白色の縦状斑がある。花は紅色~朱紅色。斑入りのものを「千代田の光」(ちよだのひかり)という。

帝王錦(ていおうにしき)
Aloehumilis(フミリス)

ロゼットの径5cm。葉の長さ4cm、幅2.5cm。葉に白点があり、先端は尖る。花は橙紅色。

Aloejukunda(ジュクンダ)

径10cm。小型で細い葉を持ち、特に多肉で柔軟である。葉の断面はひし形ないし半円。特に刺が多い帝王錦を「怒帝王」(どていおう)という。

羽生錦 (はぶにしき) / A.haworthioides (ハオルティオイデス)
別名 瑠璃姫孔雀(るりひめくじゃく)
径6cm。葉は細長く針が密生する。花は緑色で先端がオレンジ色。
雪娘 (ゆきむすめ) / A.pratensis (プラテンシス)
径12cm。無茎。葉は帯粉淡緑色で、縁に堅い刺を持つ。花は緑色で先が淡紅色。
雪女王 (ゆきじょうおう) / A.albiflora (アルビフローラ)
高さ15cm、無茎で小型。葉には白いいぼ状突起があり、花は白色で鐘状。
極楽錦 (ごくらくにしき) / A.arenicola (アレニコラ)
樹形は葡萄性(地を這う)。葉長は18cmまで白~黄白色のいぼ状突起がある。
綾錦 (あやにしき) / A.aristata (アリスタータ)
径20cm、葉は深緑色で全体に白く細い針が密生する。花は橙紅色である。
鯱錦 (しゃちにしき) / A.longistyla (ロンギスティラ)
別名 百鬼夜行(ひゃっきやこう)
高さ25cmで、葉は青磁色で、縁と背に白色の刺がある。花は橙紅色。
大型アロエ
鬼切丸(おにきりまる)Aloe marlothi(マルロッシー)

高さ4mで葉は厚く、多汁質。色は深緑~灰緑色で縁と背面に強大な刺を持つ。花は円筒形でオレンジ色。
豪猛な葉と刺が、鬼をも切れると想像をかき立てます。

聖者錦(せいじゃにしき)Aloe rupestris(ルペストリス)

高さ6~7mで、葉は暗緑色で縁は桃赤色。鋭い角のような刺を持つ。花は黄緑色~橙緑色。雄しべは鮮やかな緋色で2色の花のように見える。左の写真は全体、右の写真は花。

皇滋錦 (こうじにしき) / Aloe dichotoma (ディコトマ)
別名 高蘆薈 (たかろかい)
樹高10m、幹径1m。太く高い幹の上部で分枝し、葉は長さ25cm、幅7cmで枝先にロゼット状に付く。花は鮮やかな黄色。若いときの姿は実に優雅です。
竹仙人 (たけせんにん) / Aloe divaricata (ディバリカタ)
高さ4mで葉は厚く、多汁質。色は深緑~灰緑色で縁と背面に強大な刺を持つ。花は円筒形でオレンジ色。
乙姫の舞扇 (おとひめのまいおうぎ) / A.plicatilis(プリカティリス)
高さ5m。低木状で叉状に分枝する。葉は扁平長舌状で、長さ30cmの白色を帯びた青緑色。耐寒性はかなり強い。
羅紋錦 (らもんにしき) / A.ramosissima (ラモシッシマ)
高さ3m。葉は青緑色で縁は淡黄色、長さ1m。花は鮮やかな黄色。
不死鳥 (ふしちょう) / A.mitriformis (ミトリフォルミス)
高さ2m。葉は長さ45cmで青緑色で縁と背に黄色の刺がある。花は暗い緋色。
  • ・世界で一番大きなアロエは アロエデコトマ(A.dichotoma.Masson)で樹齢数百年、高さ10m、基部の幹径が1mです。
  • ・世界で一番小さいアロエは アロエディスコイングシー(A.descoingsii.Reynolds)で数センチにしかなりません。

アロエ栽培法

アロエ栽培の基本

アロエは、もともとアフリカが原産地ですから、乾燥や熱さにはかなり強く、寒さと湿気には弱い植物ですが、キダチアロエは比較的寒さに強く、日本でも暖かな地方では外で充分に越冬が可能です。
栽培の第一歩は「苗」の入手です。最近は園芸店にアロエの苗が鉢植えで売られていますからこれを購入しても良いですし、アロエを栽培している人から株を分けてもらっても良いでしょう。

露地育ちのアロエ

外で栽培され日光を充分に浴びたアロエは、色は少し白っぽくなりますが葉間が短く葉も厚く茎も太めになります。

温室(室内)育ちのアロエ

温室育ちのアロエの苗は、色は奇麗ですが葉間が延び、茎も細く全体に華奢(きゃしゃ)な感じがします。

苗としては温室育ちのほうが育てやすいと思います。
またひこばえを取って少し乾燥させて苗として使うことも可能です。どれも20~30cmに育ったものが良いでしょう。

ひこばえ(切った根や株から生えた芽)写真で見ると、本体から分かれて生えている(白矢印)アロエのことです。

栽培を始める時期ですが、一番入り易いのはアロエの成長期である春から(4月~5月)になります。定植する場所は、水はけが良く日当たりが良く北風が当たらない所が理想です。鉢植えの場合は移動が可能ですから、やや大きめの鉢に水はけの良い用土を入れ苗を植え込みます。用土は特に決められていませんが、排水性、通気性を考えて赤玉、腐葉土、川砂、ピートモス等を選用します。またサボテン培養土と赤玉とを半々に合わせた物も利用されているようです。鉢植えの場合は1年に1回の植え替えが必要です。植え替えの際は、一回り大きな鉢に替えてください。

定植
始める時期 4月~5月
植える場所
置く場所
水はけがよく、日当たりのいいところ。
北風が当たらないところ
赤玉、腐葉土、川砂、ピートモス等。
サボテン培養土と赤玉を半々に合わせた物。
植え替え等 基本的にそのまま
鉢植え(大きめの鉢に)
始める時期 4月~5月
植える場所
置く場所
水はけをよくし、日当たりのいいところに置く。
外に置く場合は、北風が当たらないところに置く
赤玉、腐葉土、川砂、ピートモス等。
サボテン培養土と赤玉を半々に合わせた物。
植え替え等 1年に1回の植え替え
鉢への植え方

  1. 1. 大き目の鉢を用意して底穴を網と鉢のかけら等で塞ぎます。
  2. 2. ごろ土を鉢の深さの1/4位まで入れてから用土を少しいれます 。
  3. 3. 苗の根を広げて鉢に入れます。
  4. 4. 用土を根元まで入れ、割り箸などで根の間に静かに詰めます。
  5. 5. 苗が倒れないように更に用土を入れ、鉢のふちから2cm位低めに入れます。鉢を地面にトントンと当てて苗を安定させます。鉢穴から水が出るまで潅水します。
肥料の与え方

腐葉土の配合されている用土を使用していれば、特別心配する事はありません。養分のある土を配合して無い場合は油かす、鶏ふん、堆肥等の有機肥料を元肥として施したほうが良いでしょう。観賞用は別にして、食べたり飲んだりするためのアロエならば化学肥料はさけるべきです。

水のやり方

アロエは水が不足して枯らしてしまうことはほとんど有りません。

春の水やり

鉢や露地に移してから八重桜の開花を基準に水やりを始めます。
晴れの日5日につき1回の水やりが目安です。雨や曇りの日があれば、期間を延ばすか水の量を少なくして調整してください。露地ものは鉢植えより少なめで充分です。

10月、11月も同じように水やりをして下さい。

夏の水やり(梅雨明けごろ~)

日が落ちてから水やりをします。朝水をやると、土中の水分が強い日照りによって熱湯状態になり、根を傷めてしまいます。
また葉の上から水やりをすると、葉と茎の間に溜まった水が同様に熱湯状態になってアロエを傷めます。

冬の水やり

全体に乾燥ぎみに育てるのがポイントです。冬期は休眠中ですからほとんど水は要りません。1週間に1回表土が湿る程度の水やりで充分です。

冬越しの注意点

アロエの原産地はアフリカで高温・乾燥の気候ですから、その反対の寒冷・多湿は苦手です。アフリカでは雨の降る期間が短いので、葉にたくさんの水分を蓄える機能を持った植物が生育しています。アロエも勿論多肉植物で、葉先まで十分な水分を貯蓄しています。実は、この水分が寒さに弱い原因となっています。
気温が0度以下になると水は凍ります。よってアロエの中の水分も凍ってしまいます。このときアロエの細胞は体積を増やした氷に破壊されてしまい、溶けるように枯れてしまうのです。注意点は唯一、霜や雪、氷点下の気温にさらされないように注意するだけです。

暖かな伊豆でも冬はアロエにわらをかけて霜や寒さから守っています。

温室による越冬法

越冬のための作業は、霜の降りる前に行う事が必要です。最も安全なのは、温室や大型フレーム等を利用した越冬法です。加温装置がついていれば最高です。越冬だけではなく生育させることも可能です。ただ、それなりのスペースと費用が必要になるため、理想的ではあっても一般的では有りません。

露地栽培の場合の越冬法

比較的暖かい地方で露地に植えられている場合は、アロエ全体に寒冷紗(かんれいしゃ)を掛けておくのが一番良いようです。支柱を立て寒冷紗を全体にかぶせて、風に飛ばされないように四隅を止めておくだけです。ビニールを使うこともありますが、通気性の点で寒冷紗のほうが優れています。寒い地方では四方に板、発泡スチロールなどで風除けを造り、根元に藁や枯葉などを厚めに敷き詰めビニールの天井を張ります。気温の高い日には天井をはずして外気を当てることが必要ですから、開閉できるようにしてください。

鉢植えの場合の越冬法

鉢植えの場合は簡単に移動ができますから、室内の日当たりの良い所に置き換えます。できれば、晴天の日中は外に出して外気にさらします。雨や気温の低い日(0℃以下)は外には出しません。もちろん、夜間は室内に置きます。水やりは、越冬中の水やりはほとんど断水に近い状態で良く、表土が乾いてから更に数日たった晴天の午前中に与えるだけで充分です。潅水は葉先が枯れない程度にします。夜間は蛍光灯などの明かりが当たらず、温度が下がりすぎない所を選んで置いて下さい。(同化作用などに悪影響がでることがあります。)

乾燥させての越冬法

乾燥に強いアロエならではの簡単な越冬法があります。株を土(鉢)からあげて土を良く払い落とします。これをまるごと紙袋に入れて、風通しがよくて凍りつかない所に吊り下げて置きます。春になったら土におろして育てます。また、根から切り離した株だけを同じ方法で逆さに吊るして越冬させる事もできます。株の切り口は乾燥し、葉も細く柔らかくなりますが、ますが、春に土におろせば、根を出し立派に生育させる事ができます。

花の咲かせ方・株の増やし方

花の咲かせ方

キダチアロエは花が咲かないものと思っていたり、雌雄別株で雄株が多いためあまり花が見れないと考えている人も居るようですが、キダチアロエは冬に朱色の立派な花を咲かせます。12月始めごろに、葉と葉の間から花茎をのばし草丈よりもさらに高くなり、つぼみをつけます。花穂も30cm以上にもなり、下から順に、あざやかな朱色の筒状花を咲かせ続けます。花期も長く2月いっぱい楽しめます。花の少ない時期ですから装飾用にも使われます。伊豆半島の白浜では、この時期アロエの花が満開でアロエ祭りが行われています。原産地では、アロエの花は蜜を持って甘く、子供のおやつになっています。日本でもお菓子に利用されているようです。

花を咲かせるための5つの条件
ある程度の大きさがあること。
(茎の太さ2.5cm以上、株の高さ50cm以上。理想的に育てられた物であれば茎が2cm以上、株が30cm以上でも開花は可能です。)
チッソ肥料以外にカリウム、リン酸も与えること。
1日中日光によく当てること。
夏季、気温が30℃以上になるころから40~50日間水を与えないこと。
(雨にも当てないようにする。シャコバサボテン等と同じ)
冬には寒さを防いでやること。
(紙袋やビニールで防ぐ)

※咲き終わった花茎は基から切り取ることも忘れずに。

株の増やし方

株を増やすのは比較的簡単で、適期は4月~9月の間です。

1. 挿し芽による増やし方

親株の根元や幹に出た芽のうち、15cm~20cmに伸びた芽を切り取って切り口が乾燥するのを待ちます。1週間ほど乾燥した芽を土に下ろし、支柱を立てて苗が倒れるのを防ぎます。小さな芽は親株につけておいたほうが効率よく育てることができます。

2. 株分けによる増やし方

最も確実な方法で、親株の根から出た子株を分けて植えます。まず、親株ごと土から上げて根まで丁寧に分け、子株がつながっている部分を切り離します。親株はそのまま土に戻し、子株は切り口を乾燥させてから土や鉢に下ろします。

3. 挿し木による増やし方

アロエの葉を茎の下のほうから順に使ってしまって、根から葉までの間隔が開きすぎてしまうことがあります。こんな時は株元と株先とを切り分けます。株先は苗として使います。切り口が乾燥してから植えて下さい。株元はそのままにしておくと沢山のひこばえが出てきます。ひこばえが適当な大きさになったら、1、2と同様の方法で苗として利用します。

アロエ利用法

食べる

キダチアロエは医薬品ではありませんが、局方アロエと同じ成分を含んでいますから含有量は少なくても、使用に当たっては充分な注意が必要です。
使用量は通常生葉で大人1日分15gが目安です。乾燥葉やその粉末は生葉に比べると4~5%の重さですから0.6g位が大人の1日量になります。使用量は少な目から始めてご自分にあった量を見つけてください。また、生理中や妊娠中は飲食しないで下さい。葉肉のみならば心配ありません。
ご自分に適した方法を選んで利用して下さい。

1. 生で利用する

[ 用意するもの ]
アロエの葉、包丁かナイフ、まな板(ラップを巻くと良いでしょう)

1. アロエの葉を切り取り(なるべく根元から)よく洗います。
2. よく洗ったら、両側にあるトゲを切り落とします。

使用する量(一人1日15gが標準)を計り取り、そのまま食べます。
アロエの葉は、緑色の外皮とそれに包まれた半透明の葉肉で構成されますが、アロエの代名詞の‘苦味’は外皮に含まれる黄色の液体の味です。半透明の葉肉はほとんど無味無臭です。緑色の部分の量を加減すれば苦味を減らす事も出来ますし、苦味の強さの加減もできます。
また、緑色の皮をそぐように除き、半透明の葉肉のみを薄切りして食べても良いでしょう。伊豆半島の先端に近い地域の民宿ではこのアロエの刺身をメニューに載せているところもあります。

2. アロエ蜂蜜

[ 用意するもの ]
蜂蜜、ビン

1. アロエをよく水洗いし、水気を切り、トゲを取り除きます。ビンに中位のアロエの葉2本をスライスして加えます。(ビンは熱湯などであらかじめ消毒しましょう)
2. はちみつ100mLを入れます。
3. 4~5日置き、飲用します。日持ちしないので使いきれる量を作りましょう。
3. アロエを乾燥する

[ 用意するもの ]
スライサー、網等

1. 流水でよく洗ったアロエの葉をスライサーでカットします。(スライサーがなければ厚さ2~3mmの薄切りにします)
2. 1枚1枚重ならないように日光で乾燥させます。(ざるや網の上に広げると良いでしょう)
3. 天気がよければ2、3日で十分に乾燥します。乾燥した薄切りの葉は、厚手の茶紙の袋に入れ、口を折りたたんで、紐で縛って風通しのよい涼しいところに保存します。
アロエ茶やその他のお茶と混ぜて利用します。また、布袋に一掴みほど入れ、浴槽に入れて入浴剤としても使えます。
4. 粉末として利用する

[ 用意するもの ]
ミルやすり鉢、入れ物(ビン)、乾燥剤

1. 利用法3で作った乾燥葉をミルやすり鉢で細かくすりつぶします。
2. このようになったらビン等に乾燥剤とともに入れ保存します。ビンは密封して涼しく、暗いところに置いて下さい。光や湿気で品質が悪化することがあります。
粉末アロエはそのまま利用しても良いですし、お茶、ジュースなどに混ぜて利用することも出来ます。
5. アロエ飴

市販の水あめに同量のアロエの絞り汁を加え、鍋に入れ、湯煎しながらよくかき混ぜて煮詰め、混ぜあとが付くようになったら火を止めます。冷めてからふた付きのビンに移し密封保存します。割り箸などに巻きつけて利用します。

飲む

キダチアロエは医薬品ではありませんが、局方アロエと同じ成分を含んでいますから含有量は少なくても、使用に当たっては充分な注意が必要です。
使用量は通常生葉で大人1日分15gが目安です。乾燥葉やその粉末は生葉に比べると4~5%の重さですから0.6g位が大人の1日量になります。使用量は少な目から始めてご自分にあった量を見つけてください。また、生理中や妊娠中は飲食しないで下さい。葉肉のみならば心配ありません。
ご自分に適した方法を選んで利用して下さい。

1. そのまま飲む

[ 用意するもの ]
おろし金、清潔な布、瓶(※写真はビーカーを使用しています。)

1. アロエの葉をよく洗ってから、そのままおろし金でおろします。
2. 瓶に清潔な布(ガーゼか布巾)をかぶせ、すりおろしたアロエをこします。
3. 濾していると緑の液が出てきます。
4. 出にくくなったら搾ります。
5. このような感じで出来上がりです。
このままお飲み下さい。
保存は冷蔵庫ですが、2日が限度です。お早めに。
生葉が苦手なひとは、はちみつやジュースなどで味をつけて飲むと良いでしょう。
2. 煮詰めて飲む

[ 用意するもの ]
鍋等、コップかビン(※鉄器は使用しないで下さい。)

1. 洗ってトゲを除いたアロエの葉を5mm程度の薄切りにして、土鍋かアルミのやかん(鉄瓶は避けてください。写真ではビーカーを使っています)に入れます。水はアロエと同量入れます。(飲める分だけ作ると良いでしょう)
2. 直火にかけて煮詰めます。
3. 水の量が半分くらいになったら火を止めます。
4. ガーゼなど清潔な布で濾します。(茶漉しでも良いでしょう)
5. 出来上がりです。保存は2日ぐらいが限度ですのでお早めにお召し上がりください。
3. アロエ酒

[ 用意するもの ]
ホワイトリカー、ビン、好みにより氷砂糖300g程度。

1. 洗ってトゲを抜いたアロエをスライスし、ビンに入れます。
(ビンは熱湯などで消毒しましょう)
アロエ1kgに対し、ホワイトリカーを1L入れます。
(氷砂糖も300g程度入れると飲みやすくなります。)
2. 密封して2~3週間、冷暗所で保管します。
その後、布巾でアロエを濾し、さらに密封して2~3週間おきます。
20~30mLを水などで薄めて利用してください。飲みにくい場合は、更に甘味を加えてもいいでしょう。
※あくまでも薬用酒ですので、飲みすぎに注意してください。

貼る

ご自分で生葉を利用される場合、一般の人には問題ありませんが、肌の弱い人はパッチテストを行なって事前に調べたり、絞り汁を1~2日冷暗所静置して上澄み液を使うようにしたほうが安全です。これは、肌への刺激の可能性のある成分(シュウ酸カルシウムや樹脂成分など)が静置している間に沈殿結晶化するからです。また、冷暗所に静置するのは有効な成分が破壊されてしまうのを防ぐためです。
※パッチテストの仕方
二の腕の内側に直径1cm位の大きさに塗り、それぞれ30分、12時間、24時間後に発赤していないことを確認します。赤くなるようであればその時点で使用を止めましょう。

1. ゼリー部を貼る
1. アロエは流水でよく洗います。外側の皮をうまく剥ぐと、白いゼリー状の中身が出てきます。
2. ゼリー状の部分に熱湯をかけて消毒してから使います。
2. アロエのすりおろしを貼る

[ 用意するもの ]
おろし金、清潔な布

1. アロエは流水でよく洗い、擦りおろします。
2. 布を使って濾します。
3. 清潔な布に染み込ませて皮膚に使ってください。緑の外皮をつけたままでも皮膚の強い人には問題ありませんが、人によっては強すぎてかぶれることもありますから注意が必要です。

 

3.小麦粉と混ぜて、貼る

[ 用意するもの ]
小麦粉、清潔な布、ボール

1. 小麦粉をボールなど、混ぜやすいものに入れてください。
2. 次に2でつくったアロエのすりおろしを濾したものを入れます。
3. 適当な粘りが出るまで混ぜます。
4. 布に取って皮膚に使ってください。乾いたら取り替えましょう。
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